生活設計

50歳の「ねんきん定期便」使って生活設計すれば、あなたの未来が変わる!

50歳の誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」には、
あなたの将来を左右するかもしれない大切な情報が書かれています。

それは現時点で予想される「将来の年金見込み額」です。

内閣府の平成30年度世論調査によると、
50代のほぼ7割がなんらかの悩みや不安をもっています。
世論調査による悩みや不安で一番多かったのが、「老後の生活設計」でした。

50歳時に届く「ねんきん定期便」を使い、「老後の生活設計」をしてみませんか?

老後の生活設計は、不安の正体を見える化し、
将来に向かって生きていくうえの課題を明らかにしてくれます。

これからシリーズで「ねんきん定期便」を生かして
老後の生活設計をあなたと一緒に検討していきたいと思います。

第1回目は、「ねんきん定期便」の見かたとチェックポイントです。

1.なぜ50歳の「ねんきん定期便」が大切なのか?

厚労省の直近の「簡易生命表」によると
50歳の平均余命は、男性で33年、女性で38年となっています。

50歳以降の「ねんきん定期便」には、
年収など現時点の状態のまま60歳まで年金を支払い続けた場合の
65歳から受け取れる年間の年金見込額が記載されています。

つまり、老後の収支がおおよそ見込めるということです。

この見込み額を使って、
将来の生活設計(ライフプランニング)に取り組めば
どんなメリットがあるのでしょう。

50歳で生活設計をすることのメリット
  • 将来あなたが本当にやりたいことがはっきりとわかる
  • これからの家族との関係の持ち方を考える機会ができる
  • 最後までいきいきと生きるため健康づくりの意欲が高まる
  • 将来の収支計画が見える化できる
  • 豊かな老後のための資産形成をはじめる契機になる
  • 老後にむけて十分な準備期間がとれる

もちろん、生活設計をするのに年齢が問われることはありません。
生活設計は、超長期の事業計画のようなものです。
繰り返しPDCAサイクルを回さないといけません。

あなたが、これまでビジネスの中で経験してきたノウハウを
そのまま活かせばよいだけです。

PDCAを回す回数が多いほど
成果を挙げられる可能性が高くなるのは
ビジネスでも同じですよね。

  • はじめて将来の年金収入の見込額がわかること
  • 老後の生活設計に取り組みすることであなたの課題がみえること
  • あなたの課題を解決するための十分な準備期間がとれること

以上の3つが50歳の「ねんきん定期便」を大切にすべき理由です。

2.「ねんきん定期便」とは

大切な「ねんきん定期便」のチェック!

「ねんきん定期便」は、通常「はがき」で送られてきます。
ただし、35歳、45歳、59歳の方には「封書」で送られてきます。
封書には、「年金加入記録回答票」と「返信用封筒」が同封されています。

この意味は、せめてこの年齢にあたるときは、
あなたの年金記録をしっかりとチェックしてくださいという趣旨。

はがきであれ、封書であれ
「ねんきん定期便」が送られてきたときにまずやらないといけないのは、
そこに記載されている年金加入記録の内容に間違いがないかを確認することです。

日本社会保険機構(旧社会保険庁)の事務処理については
過去年金記録のずさんな管理が発覚し、
残念ながら信頼性に欠けると考えておくほうが安全でしょう。

もし、年金記録に「もれ」や「誤り」の疑いがあったら、
機構に申し出をしてください。
機構が正確な年金加入記録の調査・確認を行い、
「もれ」や「誤り」があったことがわかったら、
年金記録を訂正してくれます

正しくチェックするために日頃から心がけておくこと

給料や賞与の明細はすべてを保管するようにしてください。
チェックしていてなんだか変だと思っても
これらの書類があれば確認できるからです。

ご自身だけでなく、お子さんたちも社会人になっているのなら
給料明細の大切さを教えてあげてくださいね。
最近では、電子データのみで明細を連絡するシステムも多いようです。
紙媒体やUSBメモリーなどにバックアップをとるようにしましょう。

 ねんきん定期便の種類

50歳前と50歳以降から送られてくる「ねんきん定期便」には違いがあります。

50歳になる前の「ねんきん定期便」

現時点までに支払った保険料に基づいた年金額が記載されています。
これからも働いていくあなたには、途中経過にすぎず、
一番関心の高い将来の年金がどの程度もらえるのか、
という情報は書かれていません。

もしあなたが50歳前なら
あまり参考にならないとおろそかにせず
特に転職などをしてきた人はしっかりと加入期間などを確かめておきましょう。

勤め先が社員から徴収した社会保険料を資金繰りに流用、国に収めず。
知らぬ間に未加入期間となっているケースもたびたび発生しているからです。

50歳以降の「ねんきん定期便」

50歳から送られてくるねんきん定期便は、
これまでと様式が変わり、
あなたが現在の収入のまま60歳まで働き続けた場合の
65歳から受給できる年金見込額が書かれています。

詳しくは、次の項でお話します。

3.「ねんきん定期便」の記載内容

「ねんきん定期便」の記載されている内容を見ていきます。

年金定期便のオモテ側

  1. 照会番号・・・各年金実施機関に問い合わせるときの番号を記載。第三者が基礎年金番号(未記載)を知るとアクセスキー(ウラ面に記載)を使い「ねんきんネット」に侵入することを防ぐためでもあります。
  2. これまでの国民年金・厚生年金の加入期間・・・国民年金は種別内訳が、厚生年金は民間、公務員、私立学校の内訳が記載され、合計欄などが記載されています。
  3. 老齢年金の種類と見込額(1年間分)・・・65歳より以前の「特別支給の老齢年金」の受給権限がある方の受給見込み額が記載されます。元は年金支給開始年齢を60歳から65歳に引き上げたときに激変緩和措置として生まれた制度です。【男性】は昭和36年4月2日以降生まれ、【女性】は昭和41年4月2日以降生まれは、この特別支給の受給権はなく、65歳からの普通の年金のみです。なお、65歳まで会社などに勤務している場合はこの年金はもらえません。詳しくはこちら
  4. 65歳からの年金見込額・・・基礎年金、厚生年金等の報酬比例部分などが記載されます。合計額が大切です。経過的加算部分については、説明を省略します。

ねんきん定期便のウラ側

  1. アクセスキー・・・「ねんきんネット」のユーザIDを取得する際に使用する17桁の番号。この番号を使用して「ねんきんネット」に利用登録(ユーザIDの取得)をします。利用登録の際には、基礎年金番号、メールアドレスが必要。
  2. これまで保険料納付額・・・年金保険料をこれまでいくら支払ったのかが書いてあります。厚生年金は個人負担分のみです。
  3. 最近の月別状況・・・直近1年間の年金の納付状況が記載されています。厚生年金の場合は給料やボーナスの標準報酬額も書いてあります。

4.「ねんきん定期便」の3つチェックポイント

ねんきん定期便でとくに注意深くチェックしておくべき3つのポイントです。

【ポイント1】  加入期間

記録に間違いがないか、また、年金制度上大きな意味を持つ下記に挙げる期間をクリアしているか、またはその期間まであとどれくらいあるかをチェックします。

  • 全体で10年(年金がもらえるかどうかの基準)
  • 全体で25年(遺族年金が出るかどうかの基準)
  • 厚生年金だけで20年(加給年金や振替加算がつくかどうかの基準)
  • 1種類の厚生年金だけで44年(長期加入者の特例に該当するかどうかの基準)
【ポイント2】 年金の支給開始年齢

50歳以上の人は年金の支給開始年齢が何歳なのかは見ておきましょう。複数の厚生年金(一般の厚生年金と公務員共済など)に加入している人は受給権発生の年齢が違う場合もありうるからです。

【ポイント3】 年金見込額

これが一番気になりますね。この数字が老後の生活設計の基本になる金額です。ただし、次のような年金は記載されていません。

  • 加給年金振替加算厚生年金基金の代行部分
  • 旧共済年金の職域加算部分以外の3階部分(企業年金など)
  • 60歳(60歳以降の人は現在)以降に積む予定の年金

これらの年金は、とりあえず無視しておいてよいでしょう。実際に年金を受け取りするようになると少額でもありがたいものです。しかし、生活設計上は収入は辛めに、支出は甘めに見なければなりません。

5.あとがき

以上が、50歳時に届く「ねんきん定期便」の内容です。次回以降は、この年金見込額を使っていよいよ「生活設計」を作成していきます。

老後のお金の計算だけでなく、あなたの理想の老後を描く作業になりますのでご期待くださいね。では、次回をおたのしみに!